1.はじめに。心が曇り晴れないあなたに。
相手を責めてしまったり、自分を責めてしまったり、必要以上に周りとの距離を感じているあなたに。
日々が積み重なり心がずっと曇ったままで過ごされているあなたに。
心の曇が流れて光が差すようにと、私は願っています。
日々の生活の中で、私たちは時折ネガティブな出来事に囚われてしまうことがあります。例えば、職場での失敗やパートナー、子ども、友人、会社の同僚とのトラブル、予期せぬ出来事などが心に重くのしかかり、気分を落ち込ませることがあります。こうしたネガティブな感情に囚われると、やりたいことが手につかなくなり、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。相手を責めてしまったり、自分を責めてしまったり、普段以上に周りとの距離を感じているかもしれませんね。
この記事を通じて、ネガティブな感情に囚われることなく、今この瞬間を生きるためのヒントを見つけていただければ幸いです。
1.日常生活でき起きる心の移り変わり
何かに挑戦して思ったよりも悪い結果となった時、そのことが頭から離れず、他の仕事や私生活でも集中できなくなることがありませんか。また、パートナー、子ども、友人、会社の同僚との意見の食い違いが原因で、気持ちが憂鬱になってしまうこともあるでしょう。
例えば、子どもが学校で友達とケンカをして帰ってきたとき、そのことが気になって家事に集中できなくなることがあります。また、パートナーとの些細な言い争いが頭から離れず、仕事中もそのことばかり考えてしまうこともあるでしょう。
では、なぜ私たちはこのようにネガティブなことに囚われてしまうのでしょうか?その理由を探ることで、心の仕組みを理解し、より健全な心の状態を保つための方法を見つけることができるかもしれません。
この記事では、ネガティブなことに囚われる理由と、その対処法としての「マインドフルネス」について詳しく解説します。マインドフルネスとは、一言で言えば、「今、この瞬間に意識を向けること」です。これは、自分の心と体、そして自分を取り巻く世界に何が起こっているかに、判断や評価をせずに注意を向け続けることで育まれる心の状態です。
ジョン・カバット・ジンの著書『Full Catastrophe Living』でも紹介されているこの概念は、現代社会において非常に重要な意味を持っています。
さあ、これから一緒に自分を理解する旅にでましょう。扱いづらいネガティブな感情を心の雲を晴れ変わるように、自分らしく生きる一つの選択肢として。
2. 心が曇ってくる理由。囚われ続ける理由。
私たちは日々、さまざまな感情を経験します。その中でも扱いづらいネガティブな感情は、私たちの心を大きく揺さぶり、思考や行動を制限することがあります。
制限されていること、つまり、ネガティブなことに囚われている状態になるには、そのようになりやすい理由として、心理的なものと社会的なものがあります。
心理的要因として
人間の脳は、ネガティブな情報に特に敏感です。これは、危険を避けるために進化の過程で必要だったからです。具体的な例として、子どもが学校で失敗したことを思い出してしまい、そのことがずっと気になってしまうことがあります。例えば、子どもがテストで悪い点数を取ったとき、そのことが頭から離れず、他のことに集中できなくなることがあります。また、私たちは、パートナーや、会社で、相手の言動が気になってその事から、相手に会うたびに嫌な気持ちで接してしまうことがあります。
社会的要因として
現代社会では、ネガティブな情報がメディアやSNSを通じて頻繁に流れてきます。例えば、友達がSNSで自分の成功をシェアしているのを見て、自分がそれに比べて劣っていると感じることがあります。また、会社での競争やプレッシャーも、夫婦間で起きる子育て感の違いも、ネガティブな感情を引き起こす要因となります。
これらの心理的および社会的要因が組み合わさることで、私たちはネガティブなことに囚われやすくなります。
それは、私たちの心が「今、この瞬間」から離れてしまっている状態と言え、マインドフルネスでは、そのような時に「今、この瞬間」に意識を戻すことを学びます。
このマインドフルネスの考え方は、私たちが扱いづらい感情に囚われる理由を理解し、それを手放す手段をやさしく教ええてくれます。
3. マインドフルネスとは。
ネガティブなことに囚われる理由を理解したところで、その対処法としての「マインドフルネス」について紹介します。
マインドフルネスとは?
マインドフルネスは、私たちが扱いづらいネガティブな感情に囚われるパターンを変える力を持っています。それは、私たちが自分自身の感情や思考に対する意識を高め、それらを客観的に観察することを助けるからです。
つまり、今この瞬間に意識を集中させ、価値判断をせずに自分の体や心、周囲で起こっていることに注意を向けることです。ジョン・カバット・ジンの著書『Full Catastrophe Living』でも紹介されています。彼は、マインドフルネスを「意図して、価値判断に囚われることなく、身体と心と自分を取り巻く世界に何が起こっているかに注意を向け続けること」と定義しています。
例えば、頑張って挑戦した結果が思うように出なかったとき、私たちは失望感や悔しさを感じます。
しかし、マインドフルネスを実践することで、あなたはその感情をただ観察し、その存在を「〇〇だったんだね」と認めることができます。それは、あなたが自身の気持ちを見つめ、認める余白を持つことであなた自身がどの様に感じているか、身体の反応がどのように起きているかを知ることができます。そのような心の状態を育むことで、感情に振り回されることなく、あなたは自分自身の反応を選択することができるのです。
4.マインドフルネスが日常生活に与える影響
マインドフルネスは、ネガティブな感情に囚われず、心の状態を穏やかにリフレッシュさせ、明日を乗り切る心の安定を保つために非常に有効です。例えば、子どもが学校で友達とケンカをしたとき、一緒にマインドフルネスを実践することで、自分自身の感情や思考に対する意識を高め、それらを客観的に観察することで私たちは自分自身の価値を認識し、冷静な対応ができたり、自己肯定感を高めることができます。
マインドフルネスの具体的な方法
マインドフルネスを実践する方法はいくつかあります。以下に、簡単に始められる方法を紹介しますね。
呼吸に集中する: 静かな場所で座り、ゆっくりと深呼吸をします。呼吸に意識を集中させ、吸う息と吐く息を感じることに集中します。
ボディスキャン: 仰向けに寝て、足先から頭のてっぺんまで、体の各部分に意識を向けていきます。体の感覚や緊張を感じ取り、リラックスさせることを意識します。
日常の中でのマインドフルネス: 歩くときや食事をするときなど、日常の動作に意識を集中させます。例えば、歩くときには足が地面に触れる感覚や、食事の味や食感に注意を向けます。
マインドフルネスの実践方法を、子どもと向き合う親御さんが実感しやすい具体的な事例を交えて紹介します。これらの方法を日常生活に取り入れることで、ネガティブな感情に囚われず、心の安定を保つことができます。
呼吸に集中する
まず、静かな場所で座り、ゆっくりと深呼吸をします。呼吸に意識を集中させ、吸う息と吐く息を感じることに集中します。例えば、子どもが宿題を嫌がっているときや、兄弟喧嘩でイライラしているときに、この方法を試してみてください。深呼吸をすることで、心が落ち着き、冷静に対処することができるようになります。
ボディスキャン
仰向けに寝て、足先から頭のてっぺんまで、体の各部分に意識を向けていきます。体の感覚や緊張を感じ取り、リラックスさせることを意識します。例えば、子どもが寝る前にこの方法を試すと、リラックスしてぐっすり眠ることができます。親子で一緒に行うと、親子の絆も深まります。
瞑想
瞑想は、マインドフルネスを実践するための効果的な方法です。静かな場所で目を閉じ、呼吸に意識を集中させます。雑念が浮かんできたら、「〇〇と思ってるんだね」とそれを優しく受け入れ、再び呼吸に意識を戻します。例えば、子どもが学校での出来事に悩んでいるとき、一緒に瞑想をすることで心の安定を保つことができます。
日常の中でのマインドフルネス
日常の動作に意識を集中させることも、マインドフルネスの一つです。例えば、子どもと一緒に散歩をするときには、足が地面に触れる感覚に注意を向けたり、食事をするときには食べ物の味や食感に注意を向けたりします。これにより、今この瞬間をしっかりと感じることができ、ネガティブな感情に囚われにくくなります。
これらの方法を実践することで、私たちはこれらの感情をただ観察し、その存在を認めることができます。これにより、感情に振り回されることなく、その時、その瞬間に応じた自分自身の反応を選択することができます。それまでに起きたネガティブな感情に囚われず、今この瞬間を生きることができるようになります。
5.まとめ。あなたらしく。
ネガティブなことに囚われる理由は、私たちの脳がネガティブな情報に敏感だからです。また、社会や文化もネガティブな情報を強調しがちです。しかし、マインドフルネスを実践することで、私たちが扱いづらい感情に囚われる理由を理解し、それを手放し、心の安定を取り戻せるとやさしく教ええてくいるのです。
このようにマインドフルネスは、今この瞬間に意識を集中させることで、自分自身を理解し、心の天気を観察することで日常生活の質を向上させる方法です。
先程あげた例は基本的なカタチですが、最初はどのように始めてればよいか迷ってしまうことがあるかもしれませんね。そのような時、日常の中でのマインドフルネスを実践してみてはいかがでしょうか。
朝の身支度中に深呼吸: 朝起きて顔を洗うときに、ゆっくりと深呼吸をしてみましょう。これだけで気持ちが落ち着きます。
食事に集中する: テレビを消して、食べ物の味や食感に集中して食べることで、食事の時間がもっと楽しくなります。
通勤中の瞑想: 電車やバスの中で、目を閉じて呼吸に意識を向けるだけで、リラックスできます。
勉強・仕事の合間にストレッチ: 勉強の合間に軽くストレッチをして、体をリフレッシュさせましょう。
お風呂でリフレッシュ:シャワーを浴びる時にお湯が身体に当たる部分に意識を向けてみましょう。湯船につかる時に身体の変化に意識を向けてみましょう。身体がリラックスしていることにより気付くことができます。
このようにマインドフルネスの視点をもって、日常生活をマインドフルに感じ、今この瞬間の感覚に意識を向けることで、あなたらしく生きる事とはどういうことなのかを知り、心に雲があっても太陽の光が差し込んでいるそのような部分があることにも気付くかもしれません。ぜひ、あなたもこの機会にマインドフルネスを取り入れ、あなた自身を知り、扱いづらいネガティブな感情から解放され、あなたらしい自分らしい生き方を選択しましょう。