1. 導入
子どもの学習意欲について考えることはありませんか？
集中が続かない、勉強しても、各教科で重なっている部分の理解が深まらず繋がってこない目の粗い理解をしている場合もあるかもしれませんね。子どもたちの学習意欲が高まったり、その結果として各教科の重なる部分の繋がりを深く理解できる方法があるとしたら、今回はそのような教育の要素を伝えします。
２、はじめに
アートを通じた学びは、子どもの教育において非常に重要です。アーツインテグレーションは、アートを他の教科と統合して学ぶ教育手法であり、子どもの創造力や問題解決能力を高める効果があります。このブログでは、アーツインテグレーションの具体的な方法やその効果について詳しく紹介し、親が家庭で実践できるアイデアを提供します。
３. アーツインテグレーション (Arts Integration)
アーツインテグレーションとは、音楽や美術、ダンスなどの芸術を使って、算数や国語などの主要科目を学ぶ方法です。
例えば、ダンスを使って算数を学んだり、美術を通して国語を学んだりします。『アートを通じて学ぶことで、学びが楽しくなり、心をひらいて』学習に向き合い理解が深まることを目指しています。では実際にはどのように教えることができのでしょうか
実践例
誰でも簡単にアーツインテグレーションを取り入れることができます。以下にいくつかの具体的な方法を紹介します。
1. 音楽を通じた算数の学び: 音楽のリズムを使って算数の基本概念を教えることができます。例えば、4分の4拍子のリズムを使って分数の概念を説明することができます。子どもたちは音楽を楽しみながら、自然に分数の理解を深めることができます。また家庭でも、親子で一緒にリズム遊びをしながら、手拍子を使って「1/2拍子」「1/4拍子」を体感し、分数の基本を楽しく学ぶことができます。
2. 美術を通じた国語の学び: 美術の授業で絵を描く際に、物語を作る活動を組み合わせることができます。子どもたちは自分の描いた絵に基づいて物語を作り、それを発表することで、表現力や語彙力を高めることができます。また家庭でも、親子で一緒に絵本を作る活動を通じて、子どもたちの創造力を育むことができます。例えば、週末に家族でテーマを決めて絵を描き、その絵に基づいて物語を作り上げることで、楽しく国語の力を伸ばすことができます。
3. ダンスを通じた理科の学び: ダンスを使って、植物の成長過程や動物の動きを表現することができます。子どもたちは体を動かしながら、理科の概念を体感的に学ぶことができます。例えば家庭では、親子で一緒にダンスをしながら、植物の成長や動物の動きを表現することで、理科の学びを深めることができます。植物なら種から芽が出て成長する過程を体で表現し、子どもたちが自然のサイクルを遊びの中から理解することができます。
３－１メリット
アーツインテグレーションの最大のメリットは、子どもの創造力や問題解決能力を向上させることです。アートを通じて学ぶことで、子どもたち『アートという遊びの中から』は自分の考えを表現する力を『楽しみながら』を養い（その過程を心をひらくと表現していますが）、複雑な問題に対する柔軟なアプローチを身につけます。また、アート活動は子どもたちの学習意欲を高め、学びに対する積極的な姿勢を育む効果や、学びに対する興味を持続させる効果があります。
３－２成功事例
実際の教育現場でも、アーツインテグレーションは多くの成功事例があります。実際にアメリカでは1980年台から実施され、ある小学校では、音楽と数学を統合した授業を行い、子どもたちの数学の成績が大幅に向上する結果が得られ、また、美術と国語を組み合わせた授業では、子どもたちの表現力や語彙力が飛躍的に向上しました。さらに、ダンスを通じた理科の授業では、子どもたちが体を動かしながら学ぶことで、理科の概念をより深く理解できたという結果が出たのです。
３－３なぜ今アーツインテグレーションが求められているのか
現代社会では、創造力や問題を解決する力がますます重要視されています。テクノロジーが進み、従来の知識だけでは対応できない問題が増えているからです。アーツインテグレーションは、子どもたちが楽しくこれらのスキルを自然に身につけるための方法です。また、アートを通じた学びは、子どもたちの情緒や社会性の育ちを促し、これにより、子どもたちはより温かかな人間関係を築き、社会で活躍する力を見つけることができるのです。
４. ハワード・ガードナーとアーツインテグレーション
ハワード・ガードナーは、アメリカの心理学者であり、多重知能理論を提唱しました。この理論は、人間の知能を8つの異なるタイプに分類し、それぞれが独立して機能することを示しています。ガードナーの理論は、教育においても非常に重要であり、アーツインテグレーションの考え方と深く関連しています。8つの知能とは以下の通りです。
多重知能の種類
1. 言語知能: 言葉を使って効果的にコミュニケーションする能力。
2. 論理数学知能: 論理的に考え、問題を解決する能力。
3. 空間知能: 視覚的に情報を処理し、空間を理解する能力。
4. 身体運動知能: 体を使って表現し、物を操作する能力。
5. 音楽知能: 音楽を理解し、表現する能力。
6. 対人知能: 他人と効果的にコミュニケーションし、関係を築く能力。
7. 内省知能: 自分自身を理解し、自己をコントロールする能力。
8. 自然知能: 自然界の現象を理解し、分類する能力。
ガードナーの多重知能理論は、アーツインテグレーションを実践的に捉えており、子どもたちが得意な分野を活かし、他の教科も学ぶことで、学習意欲が高まるとことが分かりました。例えば、音楽が得意な子どもは音楽を通じて他の教科も学ぶことで、学習意欲が高まり他の教科の学びを深め、さまざまな知能をバランスよく発達させることができると提唱しています。
５.共通点のあるアートを通じた学び
５－1 ラーニング・スルー・アート (Learning Through Art) の特徴
視覚的学習の強化
ラーニング・スルー・アートは、アートを通じて他の教科を学ぶ方法です。例えば、絵画を通じて歴史を学んだり、彫刻を通じて物理の原理を理解したりすることが含まれます。この方法は、子どもたちが視覚的に学ぶことを助け、抽象的な概念を具体的に理解を深めます。
５－２. ラーニング・スルー・ジ・アート (Learning Through The Art) の特徴
自己表現と社会的スキルの向上
ラーニング・スルー・ジ・アートは、アートを通じて自己表現を学び、社会的なスキルを身につける方法です。特にカナダで広く実践されており、子どもたちが自己表現を通じて自己理解を深め、他者とのコミュニケーションが円滑になると言われています。
6. まとめ
アーツインテグレーションなどのアートを通じた学びは、アートと学習内容を統合することで、子どもたちの学びをより深く、創造的にする教育方法と言えます。音楽、美術、ダンスなどを通じて、算数や国語、理科などの主要科目を『アートという自己表現の遊びの中から学ぶことで心をひらき』、子どもたちの、学習意欲や創造性が高まるのです。親としては、子どもたちが楽しみながら学ぶ姿を見ることができるのは、とても嬉しいことです。さらに、子どもたちの学習する意欲が高まることは、期待されていることの一つではないでしょうか。
アーツインテグレーションを取り入れた教育が、今後ますます広がっていくことを期待しています。
学習意欲の高まりや、楽しみながら各教科を繋げていく教育、この記事を読まれ、あなたはどのように感じましたか？
